便秘解消あれこれ

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消化器型悪性リンパ腫を発症したコハク。徐々に衰弱していく病気で、自力でウンチを出すことが難しくなり便秘問題に直面しました。スムーズな排便のために試したことについてまとめています。

便秘の経緯

5月の急性腸炎以降、1〜3日に1回の嘔吐が3ヶ月続きました。度々受診しては吐き気どめを打ったり飲ませたりしてもなかなか良くならず、徐々に嘔吐物から便のような臭いがしてきていました。

別の病院で薬をガスターからプリンペランに変えたことで嘔吐が止まり一安心。乳酸菌サプリの服用も始めて腸内環境は徐々に改善し、黒いカチカチウンチから黄土色のバナナウンチに改善しました。

しかし9月後半から食欲不振が廃絶状態に、水分もほぼ飲まなくなってしまい、後ろ足の筋力低下なども相まって自力で排泄が徐々に困難になっていきました。

便意が来たときに、よろけながらも自分からトイレにいってきばってしまいます。きばっても出ない→嘔吐→衰弱を繰り返し、便を出すこと自体にかなり負担がある状況だったので対策が迫られました。

無理に食べさせない(食べた量=便の量)

闘病から半年で旅立ったコハクですが、便秘問題で結果的に一番良かったと思うのは、強制給餌をしなかったことです。

アオは体重があったので、急激な体重減少で肝リピドーシスになる危険があり、苦渋の決断で強制給餌をしていましたが、お互いにすごく辛い思いをしました。

その経験があったのと、コハクの場合は体重減少が緩やかだったので、強制給餌は行わないことにしました。

(その代わり、手を変え品を変えあらゆるフードを試しました)

ほとんど食べれていない状態でもウンチは少しずつ溜まっていっていたので、強制給餌をしていたら、もっとウンチが溜まってきつかったと思います。

強制給餌はネガティブなイメージが強いですが、肝リピドーシスの危険があったり、一時的に食べられず栄養をきっかけに回復する子もいると思います。

ただ、リンパ腫のように徐々に弱っていく子は、食べたくない=体が処理できないから必要ないよーという意思表示なのかなと思いました。コハクの場合は「本人が食べたくなければ無理に食べさせない」という方針で後悔なかったです。

食べものを変えて出す(フード)

写真が見づらいですが、左がヒルズの腸内バイオーム、右がロイヤルカナン消化器サポート(可溶性繊維)です。

ともにドライフードで、便秘の猫ちゃんに効果的とのことで購入しました。

Amazonのレビューを見るかぎり、改善された猫ちゃんが多いようです。

コハクはというと、最初は食べてくれていたのですが好みというよりフード全般を食べない状態になってしまい、残念ながら検証できていません。

食欲がある猫ちゃんは試してみてはいかがでしょうか。

(療法食なので、動物病院でサンプルをいただけるかも?)

食べさせない、で出す(猫草)

子供の頃から大好きな猫草ですが、泣く泣く撤去しました。

食物繊維だからむしろ良いのではと思っていましたが、

消化されずにそのまま出てくるので、便のカサが増えたり猫草が便同士を繋げてキレが悪い便になっているようでした。

嘔吐も誘発したりするため、弱っている猫ちゃんには良くないようです。

健康なときは2匹とも快便で、何より大好きでよく食べていたのでストレス解消の面でも大活躍していた猫草。

食欲のないときでも、猫草だけは食べたがっていたのでこのタイミングでの撤去は残念です。

飲んで出す(薬・サプリ)

腸内環境にアプローチ

腸内環境改善のため、乳酸菌サプリを導入することにしました。

Amazonでの評価が良かったビヒズスオリゴ(左)、1〜2週間で真っ黒カチカチウンチが茶色→黄土色のバナナウンチに変化してきたので、2ヶ月継続。

個包装の粉末20包で1300円ほど。ほんのりミルクの香り。ちゅーるに混ぜて舐め食べさせていました。

右のビオフェルミンSプラス(顆粒)は購入したもののビヒズスオリゴと併用していいいのか、適量も調べている段階で旅立ったので、試すことができませんでした。

ビオフェルミンの評価も良さそうだったので、ご検討材料に。

(人が使えるというのもいいですね)

下剤で直接アプローチ

左のモニラックというシロップは病院から処方された緩下剤で便を柔らかくしてくれるそうです。

体重2.8kgのコハクは、シリンジで2〜3mlを1日2回。

2日続けてみましたが、脱水気味で便を柔らかくする水分がないのかスルスル快便ということはありませんでした。

甘いシロップで、口周りや体につくとベタベタが取れず取るのに一苦労です。

コハクはシリンジで飲むのが苦手で大惨事になりそうだったので舐め食べてもらうためにちゅーるに混ぜたのですが、指ですくえないほどシャバシャバに。

効果もあまり感じられなかったので、保留にしています。

右のイージーファイバーは、動物病院のYoutubeやブログで紹介している先生がいて試してみようと購入しました。

一包5.2gで、人だと1日1包のようですが、猫ちゃんにはその半量くらいあげている人が多いようです。こちらも同様に便を柔らかくするタイプなのでモニラックと同じような結果に。

どちらにしても便を柔らかくするための水分補給が重要なのかなと思いました。

触感としては、モニラックよりイージーの方がちゅーるに溶かしたときモチッとしたゲル状になるので、舐め食べさせやすかったです。

水分補給で出す(経口摂取・点滴)

ぬるま湯、ささみスープ、ボーンブロス、猫用ポカリ、ウェットフード、スープ系フード、水分摂取特化のウエットフードなど色々試したのですが飲んでくれず・・・

ボウルよりウォーターファウンテンが好き

ボウルから飲まなくなったので、ウォーターファウンテンも導入して近くに両方置いたところ、ボウルではなくファウンテンの方を飲んでくれるようになりました。

好みもあると思いますが、うちの子には効果ありでした。

点滴

飲水が1日1回のペースになり、常に脱水状態になってしまっていたので先生と相談して点滴を導入することにしました。

マッサージで出す

王道の「の」の字マッサージ(おすすめ)

手のひらで、お腹の真ん中から下腹部を「の」の字にマッサージ。

即効性は感じませんが、血行が良くなったり臓器が活発になっているかなと思います。

何よりゴロゴロ言って喜んでくれているので、毎日何回もしていました。

腸のウンチを流すようにマッサージ(リスクあり)

ウンチが溜まってくると、お腹の上から触る硬い感触があるのがわかるようになってきます。

(人間も、便秘のときに横腹をグリグリすると硬い感触がありますよね)

便の形のラインに沿って、肛門に向かって流すように優しくマッサージすると、便意が促されるのかトイレに行ってくれることがよくあり、即効性を感じました。

熟練の方は、便の塊を崩したりもできるとか、、

(もちろん獣医師の指導を受けて、自己責任の上でされているようです)

かかりつけの先生は推奨していないようで、溜まっている状態になったら連れてきて摘便させてほしいとのことだったので、ソフトなマッサージまでで留めることにしました。

便意があるとき(排便の介助)

いきんで嘔吐して、出したくても出ない状態になり、排便の介助が必要になりました。

細い綿棒&ワセリン・オリーブオイルで肛門ツンツン

肛門付近を指で絞るように出す

それでも出ないときは動物病院での摘便(所要時間:5〜10分)

肛門に指を入れて、掻き出してもらう処置です。

摘便という言葉のイメージで、麻酔とかするんだろうか?器具で無理やり肛門を広げる?長時間負担がかかるんだろうか?など色々ネガティブなことを考えていたのですが

実際に処置を受けてみると、所要時間は5〜10分ほど、慣れた先生の指でスッと掻き出していただきあっという間に終わりました。

便秘のレベルにもよりますが、消化器型リンパ腫で食欲不振のコハクの場合、摘便は選択肢としてアリだなと思いました。

お腹を触ると、便が体の中心部から肛門まで数珠つなぎに溜まっている感触がありました。

いよいよ、出したくて日に何度もトイレに行っても出ない、いきんで嘔吐という状態が2日ほど続いたので病院へ。

一ヶ月ぶりの病院、往復や待ち時間も入れると1時間半はかかります。

猫への負担と、連れいていかないことによる排便での体力消耗、巨大結腸のリスクなど天秤にかけて病院での処置を選択。

摘便、まったく初めてでどのくらいの時間かかるのか、猫に負担があるのか心配でしたが

さっと受け皿を用意して手袋にワセリンを塗って、肛門に指をIN!

反対の手でお腹側から腸をモミモミ・・・

時間にして5分〜10分ほどで10粒(つなげると10cm分くらい)の便を出していただきました。

コハクは少し抵抗して体に力が入っているものの痛がっている様子はなく、鳴かずにじっと踏ん張ってくれてました。

巨大結腸の心配をしていたけど、腸の太さが直径1〜1.5cmくらいだったコハクはまだ大丈夫とのことでした。

帰りの車内で、ふわっと香ばしい香りがして、体のどこかについちゃったかと思いながらケージを覗くと

2cmほどのバナナウンチがいつの間にか出ていました。

全部で12cm分ほど出すことができ一安心。

こうして一度で出たものを見てみると、出口付近のウンチは黒くてカチカチですが、その後に続くウンチは黄土色で程よく柔らかい、良いウンチでした。

腸内環境は悪くなく、水分不足により固くなっている可能性が高いので

先生に相談して点滴を毎日行うことにしました。

最期のとき

弱った足腰でフラフラになりながら何度もトイレに入っては力んで嘔吐したりしていたコハクでしたが、摘便でお腹がスッキリしたら便意から開放されて、最期のときまで、ゆっくり眠ることができました。

アオもコハクも、旅立つギリギリまで自分の足でトイレにいこうと頑張ってくれていたので、看取りのときに少しでも負担を減らすことができてよかったです。

どこかで頑張っている猫ちゃんと飼い主さんの参考になれば幸いです。